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荒野でトーラーを受けとる

荒野でトーラーを受けとる

Rabbi Bernstein Mosheが非ユダヤ人を含むすべての人に向けて書いている記事を許可を得て転載したものです。今回は今週のパラシャ―(聖書箇所)、イトロに関してです。

 この聖書箇所「イトロ」では、シナイ山での啓示について書かれています。シナイ山は荒野の中にあります。荒野には所有者がいません。荒野でトーラーを授けることで、ネ’申は、何を持っているかに関わらず人がトーラーを受け取ることができることを示したのです。ユダヤ人は613の戒律を受けとり、ノアの7つの戒律が例外なくすべての民族に与えられました。トーラーは、シナイ山で7つの法とともに与えられました。それは、下界にいる人間が創造の最下層にネ’申の住まいを築くことができるようにするためです。ネ’申は、世界の本質を明らかにし、その闇を光に変え、「ネ’申の臨在」が感じられる環境に変えるという課題を私たち与えました。
 ノアの1番目の戒律である「偶像崇拝の禁止」には、創造主以外に至高の存在は存在しないという信念も含まれています。ネ’申の本質は、他のいかなる存在からも完全に独立しています。他のすべての存在はネ’申に依存していますが、ネ’申は他の存在を必要とせず、依存もしません。それゆえ、ネ’申は真の存在と定義することができるのです。ネ’申は唯一無二の1であるというのは私たちの信仰の原則であり、この信仰は単に唯一の存在という意味だけでなく、ネ’申はすべてであり、どこにでもいるということでもあります。過去も現在も、そしてこれからもずっとネ’申は存在します。ネ’申には始まりも終わりもありません。ネ’申に類似したものは何一つありません。ネ’申が唯一無二の1であり、ネ’申がすべてであり、どこにでもいる、というのが私たちの信仰の原則なのです。ネ’申の光は、有限の世界を創造するために、収縮の段階を経ています。ネ’申の無限の光は隠されていますが、ネ’申の本質が隠されることはありません。
 「この世界が創造された目的は、祝福された聖なる1なるお方(訳注:ネ’申)が、下の世界に住まいを望まれたからである」と、ハシディズムの大家、リアディのラビ・シュネール・ザルマンが語っています。
 シナイ山でのこの啓示は、世界がネ’申の住まいであることを全人類が理解できるようになる「贖い出しの時代」への導入部でした。それが間もなく実現しますように。

【※】本和訳は誠実に和訳しましたが、日本語を読むことができ、戒律を守る生活をしている敬虔なユダヤ人から承認を受けた訳ではありません。その点はご了承ください。
なお、唯一神を指す英語のG-dに対応させて「ネ’申」という語を用いました。
 なお、このパラシャの表題ともなっている「イトロ」はモーセの義理の父の名前です。イトロは全ての宗教を学び、その地の宗教の司祭をしていましたが、モーセから創造主について学び、創造主に帰依しました。
 本記事では、英語で大文字の「One」を「唯一無二の1」と訳しました。大文字によって固有名詞の意味合いが含まれるためです。また、ユダヤ教では創造主の唯一性は、1,2,3…と数えられる数字の1としての概念ではなく、他とは比べられない1であるとされます。

祈りましょう

祈りましょう

BH

安倍晋三元首相が襲撃されたとの報を聞き、このような邪悪な出来事があってよいものかと非常にショックを受けています。

ユダヤ教の日本主席ラビ、ラビ・ビンヨミン・Y・エデリーは全ての人に呼びかけます。
皆で、安倍晋三元首相の命の無事と回復を祈りましょう。

創造主はノアの法として人類に命じています。
殺人を犯してはいけません。
物理的な殺人や傷害だけではありません。
精神的に傷つけること、侮辱なども殺人のうちです。
私たちは、このような悪から、意志を強く持って離れねばなりません。
人間は創造主の似姿に作られました。私たちは自分を含めてすべての人に敬意を持って接する必要があります。
これは政治信条に関係なく、守らねばならないことです。

全ての人が全ての人を尊重できるよう、そうして平和な社会が実現できるよう、子供たちの教育に力を入れましょう。この基本なしには社会は成り立ちません。

私たちの心は安倍晋三元首相のご家族と日本とともにあります。

ラビ・ビンヨミン・Y・エデリー
日本主席ラビ
ハバッドハウス・オブ・ジャパン

7月8日 17:58追記

安倍晋三元首相がお亡くなりになったという大変悲しい知らせを、たった今耳にしました。

彼の魂が安らかに眠りますように。

ご遺族の皆様に心よりお悔やみを申し上げます。

このような闇をはねのけ、世界に光をもたらすために、私たちは邁進していかなければなりません。

親善イベントで安倍昭恵夫人と。ハバッドハウス・オブ・ジャパン22周年記念日そしてハヌカ祭の好日に。
ハヌカとハバッドハウス22周年記念の夜

ハヌカとハバッドハウス22周年記念の夜

22年前のハヌカの前夜、ラビ・エデリーと妻のエフラットは、40,000円をポケットに入れて成田空港に着陸しました。それ以来、日本におけるハヌカの奇跡が始まりました。ラビ・エデリーは、日本で最初のハバッドハウスを設立し、文化交流プログラム、コーシャ食品用の施設の準備、ユダヤ暦にそった祝日の開催、困窮の中にある人々への支援などを行いました。すべての人々に光と善と優しさを広めた22年でした。2015年には京都にも「ハバットハウス京都」を設立。

今年開催したハヌカは信じられないほどの成功をもたらしました。多くのゲストがメノラーの照明とお祝いの食事に参加しました。子供たちは、ドーナツにデコレーションを行ったり、オリーブオイルを混ぜた粘土から手作りの水差しを作ったり、楽しく様々なアクティビティに参加しました。子供たちのフェイスペインティングと、たくさんの賞品が当たる大抽選会は大反響でした。ハバッドジャパンの大きなメノラーの1つを店の入り口に置いてくれたナショナル麻布の友人に感謝を致します。無料で配布された燭台もありました。ラビ・エデリーはスタッフと共に首都圏にのユダヤ人家庭を巡り、ハヌカに灯される光と奇跡を多くの家にもたらしました。

ユダヤ式教育システム!:自立した子供を育てる方法

ユダヤ式教育システム!:自立した子供を育てる方法

ユダヤ式教育システムの秘訣?

ユダヤ人教育の成功の秘訣は何でしょうか?この質問は私たちユダヤ人に対して頻繁に尋ねられる質問の1つです。ユダヤ式の教育システムにはいくつかの方法があります。幼少期の教育では、繰り返し見直すことと・復習・そして心からの学びが不可欠です。ユダヤの子供たちは幼少期から年齢に応じてトーラー(律法)の様々な箇所を教えられます。

ペアでの学習「ヘヴルタ」

年齢を重ねると、ユダヤ式教育システムの代表ともいえる「ヘヴルタ」と呼ばれるペアでの学習が行われます。ヘヴルタの根幹はトーラーに書かれていることを「暗記」ではなく、心から「理解」することにあります。学生のペアにラビ(ユダヤ教での先生)はついています。しかし基本的には生徒がトーラーの文言について内容をお互いに確認し合い、認識の違いがあれば正しい理解に努めています。このペア学習を通して、ユダヤの子供たちは正しく、確実に心から理解する必要性を学びます。

中学生からの教育

中学校に進級後もやはりヘヴルタは学習の中心に置かれます。ヘヴルタの時間は増え、週に数時間だけ講義形式の授業があり、復習に多くの時間が割かれます。一貫したこのユダヤ式教育の目的は、学生が自身の意欲で勉強を行い、深く学ぶことにあります。先生は教室で待機し、質問や説明が必要な問題がある場合にはいつでも答えられるように準備をしています。このシステムを通し、学生は自己規律の大切さと学ぶことに対する責任感を学ぶのです。

ツェダカーから学ぶ奉仕の精神

またユダヤの教育ではツェダカーの精神が不可欠な要素として教えられます。「ツェダカー」とはトーラーにも説明されている奉仕の精神を指します。見返りを求めず、相手を思い奉仕することです。可欠な部分として強調されています。

学生は日々の暮らしで支えられている人々に対する感謝のしるしとして、毎朝硬貨を学校のチャリティーボックスに入れることが勧められています。また毎週ボランティアの時間が設けられており、学生は地域の人々に対し奉仕を行うことが奨励されています。これには、学生らが自身の生活で与えられている環境や持ち物に対し満足をせず、一つ一つの物事に感謝をささげなければならないという思いが込められています。

祈りの時間

さらに毎日お祈りの時間が必ず設けられています。学生たちは祈祷の様々な部分を共に歌い、神に感謝をします。この祈りをとおして神との精神的なつながりを意識することになります。

最初が肝心

トーラーの教えに従い勉強が始まる最初が肝心だと教えられています。タルムードが書かれた当時からの伝統で「ヘデル」と呼ばれています。父親が子供と共に登校したあと、先生が子供をひざに座らせ、ヘブライ語の最初の文字である「アレフ」を音読させます。

この「アレフ」の文字はケーキなどの上に記されており、はちみつをたらし、子供が音読しながらケーキを食べます。これはユダヤの伝統に基づくものであり、「トーラーの言葉は甘く、楽しい」ということを覚えるようにという伝統です。

子供が自分自身をみつめること

ユダヤの教育システムは「トーラー」を中心に作られており、一見すると日本の教育システムとはかけ離れているように思うかもしれません。しかし教育の根幹はどの国においても、どのような信仰においても変わらないはずです。ユダヤの教育システムにおいて学習は一方的に生徒に対して押し付けられることなく、自発的に学び、学び自体を楽しむようにされています。競争率の激しい日本の受験や膨大な量の学習を半ば強いられている日本の教育システムが、ユダヤの教育に学ぶものは少なからずあるでしょう。

今年のハヌカは11月28日の日没から!

今年のハヌカは11月28日の日没から!

今年のハヌカは11月28日の日没から始まります!ミニ・キャンドルセットと蝋燭が入ったハッピー・ハヌカセットのご用意もあります!ご希望の方はメールにその旨を記載の上送信をお願いします。

また、ハヌカの最初の晩には日本人のゲストも歓迎します!ドーナツや紅茶、コーヒー、ワインなど様々な美味しい食べ物のご用意があります。子供たちのためにはドレイデル(ハヌカの期間は勉強することが禁止されているため、最初の言葉に触れることができるようにしたユダヤ教伝統のコマ)の体験のご準備もあります!

ハバッドハウス・オブ・ジャパンに初めて訪れるゲストは、ビジターズ・フォームを記載していただく必要が御座います。メールよりハヌカ参加希望のメッセージ送信後、スタッフよりフォームを送信させて頂きます。

ハヌカへの参加を心よりお待ちしております!